日高町荊木の会社員、塩路智佳子さん(57)の書作品が、ニューヨークに日本のアートを紹介する「アート・インキュベーション(ニューヨーク国際書道展)」で準優秀賞を受賞。先月ニューヨークSОHО(ソーホー)のギャラリーで開かれた「アート・インキュベーションシリーズ21」で作品が展示され、表彰式にも出席した。

塩路さん
龍体文字等を書いた受賞作品(3部作の1点)

 塩路さんは京都市出身で、結婚を機に30年ほど前から日高町に在住。小学1年生の時から書道を習っており、大人になっても趣味で続けていたが、5年ほど前から「龍体フトマニ書の会」等の代表、大坪與七郎氏(名古屋市)に師事し、現在は認定講師を務める。父など身近な人を亡くす経験を経て「その人が生きた証をこの世に残す」ことの大切さを実感。寺社に作品を奉納する活動を行っている。

 今回受賞したのは、大坪氏が織った麻布に金粉で書いた3部作。神代文字といわれる龍体文字で「龍」を書き、1枚には武者小路実篤の言葉「龍となれ、雲自ずと来たる」を英語で書き、龍の絵も添えた。展示作品は「Red Fuji(赤富士)」で、赤い麻布に富士と龍体文字を書いている。

 受賞に際し、「身近な人との別れを経験したことが、創作の原点となっています。生きた証が形として残されていれば、家族や身近な人の心も救われるのではないかと思います。今回は賞をもらいたいというつもりはなく気軽に応募したのですが、入賞の知らせを受けてとても驚きました。実際に作品展で多くの方の作品を拝見して、とても刺激になりました。貴重な機会を与えてくださり、うれしく思っています」と話している。