年明けから1週間が経過した。1日から3日までの三が日、7日の七草がゆが終わり、11日にはどんど焼きなどが行われる小正月を迎える。正月は、日本人にとって一年の始まりを告げる特別な時期。しかし、その過ごし方は時代とともに大きく変化し、伝統行事が簡素化される傾向がある▼正月は家庭に新年の幸福をもたらす年神様を迎える仕来り(しきたり)がある。その準備として年末に大掃除を行い、年神様が降りてくるときの目印となる門松を立て、清浄な場所であることを示すしめ縄を飾る。昔は年末には門松に必要な材料を集め、手作りする家庭も多かった。しめ縄も家の玄関だけでなく、車にまで取り付けた。正月三が日はテレビを見ながらお節料理を囲んで、ゆっくりと家族や親せきと過ごすのが当たり前だった▼一方、現代はスーパーや通販でおせちが手軽に買える。門松やしめ縄を飾らない家庭も増え、親戚一同が集まる機会も減った。正月は「長い休み」として旅行や自宅でのんびり過ごす人が多くなり、以前と比べて「正月感」が薄れてきている▼しかし、正月の本質まで失われたわけではない。新しい年に期待を寄せ、昨年を振り返りながら気持ちを切り替える。その節目としての役割は今も変わらない。昔は仕来りを重視してきたが、今は個人のスタイルで正月を祝うケースが多くなったと言えるだろう▼昔の正月には温かさを感じる時間があった。今の正月には自由で自分らしい時間の過ごし方がある。この流れは将来的にも変わることはないだろう。どちらが良いとか悪いとかではなく、正月の本質を忘れないことが重要。新しい一年が始まった。気持ちを引き締めてスタートしたい。(雄)