100年近い歴史を持ちながら現在存続の危機に直面している紀州鉄道(経営=紀州鉄道株式会社)を守りたいと、「紀州鉄道を未来につなぐ会(仮称)」が発足する。来年1月25日、御坊市民文化会館で結成総会を開催。行政だけでなく、利用者ら一般市民も参加できる「プラットフォーム」づくりを目指していく。

存続の危機に瀕している紀州鉄道

 紀州鉄道は1928年(昭和3)、「御坊臨港鉄道」として設立、31年に開業。経営は当初から厳しかったが、72年に磐梯電鉄不動産が約1億円で買収、「紀州鉄道」と社名変更した。現在はJR御坊駅から御坊市薗の西御坊駅まで全5駅で長さは約2・7㌔、所要時間約8分。沿線の高校への通学など地域住民に使われるほか、「日本一短いローカル私鉄」として鉄道ファンらに長年愛されている。田園風景の中を1両で走る姿をカメラに収める写真愛好家も多い。

 しかし、年間約5000万円の赤字が続くことなどから「鉄道事業を2026年中に廃止する方向」と報道。ニュースを見て、「ふるさと線を守る東日本連絡会」の関西企画担当者が「看過できない状態」と、未来につなぐ会の立ち上げを企画した。

 当日は御坊市民文化会館2階で午後1時開会。各種団体や個人からのメッセージが紹介され、徳島県と高知県を結ぶ阿佐海岸鉄道のDMⅤ(デュアル・モード・ビークル=線路と道路の両方を走れるバス型車両)導入の成果について説明、貴志川線の未来をつくる会は結成から現在までの経緯について報告する。

 関西企画担当者は「ぜひご一緒に参加して、紀州鉄道を長期に支援していきましょう。運営費はすべて手弁当の会で、今後学習会やイベントなど企画中です。皆様のご支援とご協力をよろしくお願いいたします」と話している。