みなべ町の紀州梅の郷救助隊が、1995年12月の発足からちょうど30周年を迎えた。記念式典の様子は本紙で既報の通り。尾﨑剛通隊長にはこれまで何度も取材させていただいた。気さくでユニーク、とにかく話しやすく、そして熱い思いを持っている。人を惹きつける魅力があり、まさにリーダーと呼ばれる人であろう。だからこそ30年もの長い間、しかも現隊員約150人という大所帯の組織が団結して活動できているのだろう。隊長はじめ、危険を顧みず被災地に駆けつけて被災者に寄り添う隊員、隊員を支えている方全員あっぱれである。
結成のきっかけは同年1月17日に起こった阪神大震災。メディアが伝える惨状を見ながら「お前はなにをしているんなよ」と心の中で自問し、不甲斐なさを痛感。枠にとらわれない民間のボランティア団体を立ち上げようと考え、少林寺拳法南部道院の仲間を中心に60人の隊員で発足した。スローガンは「誰もやらないからやるのではなく、誰もやらなくともやる」。ナホトカ号重油流出事故を始め、中越地震、東日本大震災、九州北部豪雨、奄美大島豪雨など17県30市町村に57回、延べ153日の出動回数を重ねた。こんな活動をできる団体は全国にもそうない。
30周年式典で尾﨑隊長が強調したのは、南海地震に負けてたまるかということ。我々は近いうちに必ず南海地震に直面する。パネラーの皆さんが意見していた、生き残ること、被災後迅速に支援を受け入れる体制の構築、一人ひとりが勇気を出して一歩踏み出すこと、そしてリーダーの存在、すべて必要。「そうやな」と思っているだけではダメ。我々はすぐに準備を始めなければならない。(片)


