県内のまちづくり団体や行政でつくる、地域づくりネットワーク県協議会の研修会が14日、印南町防災福祉センターで開かれ、会員や行政職員ら約60人が京都の企業経営者から廃校を活用したいちご農園などの取り組みについて話を聞いた。
京都府福知山市で廃校を活用したいちご農園やカフェ運営を展開している株式会社WELLZ UNITED代表の井上大輔さん(51)が、「廃校の活用と地域活性化」で講演した。
井上さんは2003年に家業(電気設備資材卸等)を継承した当時、借入金20億円、金なし、モラルなし、ビジョンなしの状態だったとし、社員の信頼関係をつくるのに時間をかけて立て直し、今では売上が2倍、社員の給料は1・5倍になったと紹介。「楽しい」が人をつなぎ、人を集め、人を笑顔にする、をコンセプトに風通しのいい会社にすることで、社員からさまざまな意見が出るようになり、いちご農園も社員からの提案で取り組み始めたことを説明した。
農業をやるのに土地がなかったことから廃校に目をつけ、地域に相談したところ応援してくれることになり、グラウンド全面を農地にしたり、苗は地元の農家と一緒に栽培するなど地域とともに取り組んだ。今ではカフェを併設、ビール好きが高じてクラフトビールの醸造も行っているほか、いちご狩り、大学生の就農体験、地元の福祉施設と商品開発、地元限定の給食ランチ会など、常に地域と交流を図りながら取り組んだことが成功のポイントだと強調。「地域づくりの一丁目一番地は人と事業。廃校を活用する場合は、地域住民の理解と応援を得られるかが重要になる」などとアドバイスした。


