日高川町や有田川町など県内でも目撃情報が急増しているツキノワグマを適正に管理しようと、県は第二種特定鳥獣(ツキノワグマ)管理計画を策定した。

 環境省と和歌山、奈良、三重県は合同で今年5月、紀伊半島のツキノワグマ地域個体群数調査の結果をまとめ、全体で467頭が生息していると推計。同省が示す適正数の400頭を超えることが分かっている。

 今回の管理計画ではツキノワグマが適正数以上に増えて人への被害の危険性が高まっているため、これまでの「保護」から「個体数管理」に方針を転換。ツキノワグマの生息地、緩衝地帯、人の生活圏となる防除地域と排除地域の4ゾーンに区分して人とクマのすみ分けに配慮した上で、人への被害など問題行動を起こした個体、人の生活圏に出没した個体、目撃情報が多い場合に緩衝地帯での捕獲を可能とする。捕獲数の上限は紀伊半島全体の推定生息数に対して8%以下という数値を設定、さらに全体の生息数が400頭を下回らないこととしている。

 管理捕獲は市町村が県に申請を出して許可に基づき行う。イノシシやシカのように狩猟での捕獲は引き続き禁止。

 宮﨑泉知事は5日の会見で「人への被害が出ている秋田では4000頭の生息が確認されている。和歌山は増えたといってもそれほどではないが、油断せず、県民の安心、安全の確保を最優先とし、しっかり管理していきたい」と話した。