11月5日は世界津波の日。同日は元々、そして今も津波防災の日だったが、世界的に津波への関心を高めようと国際デーとしても制定された。この制定を提唱、実現に尽力したのは元自民党幹事長で衆議院議員だった二階俊博氏。世界各国に呼びかけて制定へ向けて奔走し、2015年12月の国連総会で全会一致で採択されて今年で10年の節目となる。当時、二階番だった筆者は、制定のお礼にとニューヨークの国連本部を訪問する二階氏に同行取材させてもらったことは、28年の記者生活の中でも忘れられない貴重な経験だった。

 国連本部で二階氏が提案した高校生津波サミットは現在も続いている。これからを担う世界の高校生が集まり、防災について意見交換し交流を深める取り組み。今年は今月27、28日に宮城県仙台市で開かれる。東日本大震災では宮城県の沿岸部も甚大な被害が出た。未曾有の大災害からの復興、被害を最小限にくい止めるための対策など、経験と知見を世界の高校生が共有することは、自然災害に強い地域をつくるうえで必ず役に立つだろう。

 世界津波の日、津波防災の日とも、由来は広川町の稲むらの火の逸話。1854年11月5日に発生した安政の南海地震では、濱口梧陵が村人たちの目印となるよう稲わらを燃やした。梧陵はその後、自費を投じて防波堤を築き、後に発生する昭和南海地震の被害を防いだことは有名だ。

 日高地方でもこの日にちなんで多くの地域で防災訓練が行われる。歩いて避難所へ行くだけでいい。万一の際、自分は思いがけない力を発揮できると勘違いしていませんか。人は普段やっていることしか、いざという時もできない。(片)