10月22日は「アニメの日」だそうだ。アニメ―ションが誕生して100年となった2017年に制定。この日付は1956年に日本初の長編アニメーション「白蛇伝」が公開された日であるとのこと◆先月東京で行われた世界陸上で、印象的な場面があった。短距離走で大活躍したアメリカのノア・ライルズ選手は勝利の喜びの表現として「かめはめ波」を放つなど、日本のアニメへの愛を広言。「刃牙(バキ)シリーズ」の原作者板垣恵介氏が彼の絵を色紙に描いて贈った。ライルズ選手はそれが板垣氏自身が描き下ろしてくれたものだと知った瞬間「マジ!?」という感じで驚き、ピョンピョン跳びはねて喜んだ。見ている方がうれしくなるほどだった。他の選手も日本のアニメの名を口にしては「東京へ来れてうれしい」と話していた。国を超えて多くの人の心をつかむアニメという表現の凄さをあらためて思い知った◆筆者の小学生時代はアニメではなく「テレビまんが」と呼ばれていたが、原作のないオリジナル作も多かったように思う。「ガッチャマン」「ハクション大魔王」「タイムボカンシリーズ」「一発貫太くん」「魔女っ子メグちゃん」、7年近く続いた人気作「一休さん」等々。「女王陛下のプティアンジェ」という少女探偵ものもあった。「機動戦士ガンダム」も原作はない。もちろん原作の有無は作品の質とは無関係だが、当時の作品の制作背景など調べると、新たなものを生み出すことへのスタッフの熱が伝わってくる◆子ども時代に熱中したものへの思いの強さは万国共通。「白蛇伝」は、宮﨑駿監督がアニメという仕事を志すきっかけになった作品だった。創造の持つ熱量は国を超え、時をも超えて伝播していく。(里)


