JAわかやま紀州地域本部管内(日高地方と田辺市龍神村)で、特産キヌサヤエンドウ(豆)の出荷が始まった。同管内は県内生産量の9割以上を占める一大産地。今年の生育は順調で、紀州地域本部豆部会(清水章広部会長)は例年実績(300~350㌧)を超える400㌧の目標としている。出荷は来年4月末ごろまで続く。

キヌサヤはシャキシャキとした食感が特徴で、料理の彩りとしても使える野菜。日高地方ではJA主力品種の「紀州さや美人」を中心に「みささ」などを栽培。今年は夏の気温が高かったため、暑さ対策として通常の8月中旬の苗植えを、地温が下がり始める8月下旬から9月上旬にかけて行った。出荷のピークは来年3月ごろ。厳寒期にはハウス栽培を中心に収穫される。
出荷は昨年よりも2日遅い今月5日からスタート。印南町島田にあるJAの切目野菜集出荷場では収穫されたキヌサヤが集まり、選別などを行ったあと、箱詰めにして中部地方を中心に関東や京阪神地方の各市場に出荷している。
いなみ営農販売センターの担当者は「まだ出荷が始まったばかりで、作柄についての予想は難しいが、いまのところは順調な生育している。キヌサヤの産地を維持できるように、今年もしっかり販売していきたい」と話している。
今後、日高地方では印南町のフレッシュマート特産品販売所とみなべ町のほんまもんふるさと産地直売所で販売される。
紀州地域本部豆部会のキヌサヤ生産者は約320軒で、栽培総面積23㌶。


