6日の中秋の名月、西日本は雲のない夜空となり、美しい月を見上げて心癒やされた方も多いのでは。星々の光はどれもはるか何万年、何億年も前に放たれた輝きで、日常とかけ離れた時空の感覚が心地よい酔いをもたらしてくれる。
紀美野町のみさと天文台が開設30周年を迎え、先日、天文学者渡部潤一さんの講演会が開かれた。テーマは「続々見つかる『第二の地球』候補~地球外生命発見への期待」。火星の生命探査プロジェクトや最新の宇宙望遠鏡の観測成果などが紹介された。
7年前にはベルギーの天文学者が、みずがめ座方向に地球から40光年離れた赤色矮星のトラピスト1に7個の惑星を発見し、うち3個が生命誕生の第一条件である水が液体で存在できる生命居住可能領域(ハビタブルゾーン)にあることを突き止めた。
その後の観測で、1個の惑星はトラピスト1のフレアにより、生命誕生第二条件の大気がはぎとられた可能性があるが、地球と同様、微惑星衝突時に発生する熱で2次大気が形成されている可能性があるという。現時点で確認されていないが、将来、生命が見つかる可能性は残されている。
一方、地球のお隣の火星の地下には大量の氷があり、かつては海が存在したと考えられ、地表の岩石には微生物が存在していた可能性を示す発見があったとの話もある。米中ロの宇宙先進国のほか、インドやUAEの新興国も火星探査に乗り出している。
太陽系の内外で加速している地球外生命、第二の地球探査は、いくつになっても子どものように胸躍るが、国内天文学第一人者の渡部先生も極めて楽観的に可能性を信じているそうだ。宇宙は限りなく広く、ロマンに満ちあふれている。(静)


