日高地方最大の秋祭り、御坊市の小竹八幡神社秋季祭礼「御坊祭」が5日、本祭りを迎えた。2014年以来、11年ぶりに日曜と重なり、まさに「人を見たけりゃ御坊祭」の呼び名にふさわしいにぎわい。昨年、約55年ぶりに傘鉾(かさぼこ)を修繕して五反幟なども新調した島組が今年は宮入りにも参加し、力強い幟差しで見物人を沸かせた。

多くの人でごった返す中、四ツ太鼓を掲げてサイテクリョ―(東薗組)

 本祭りの当日は昼過ぎから雨が降ったが、宮入りが始まる頃にはやんで各組の若中たちが四ツ太鼓を担いで持ち時間の50分をたっぷり使って練り歩き、四ツ太鼓を高々と掲げる「サイテクリョー」でパワー全開。隈取りと呼ばれる独特の化粧をした乗り子も元気に太鼓を打ち鳴らし、サイテクリョーの掛け声で海老反りになるパフォーマンスをみせた。

 2番目の宮入りとなった島組の幟差しは神社前と境内、最後に再び神社前で奉納。今年は紀小竹組も新調した五反と三反幟で豪快な幟差しを披露した。

 ちょうちんに明かりがともる頃、見物人はますます多くなって神社前は人でごった返し、若中の熱気も一層ヒートアップ。「ホーエンヤ…ヨイヤサノサ」「来年の…名残惜しいやな」など、深夜まで威勢のよい掛け声が響いていた。