関西電力株式会社は26日午後、御坊市塩屋町南塩屋の御坊火力発電所の一部を廃止することを正式に発表した。一方で代替となる地域活性化の取り組みとして、同市内への蓄電所の建設などエネルギー関連事業の実施を検討していく考えも明らかにした。
御坊火力発電所は1984年、外海(太平洋)に造られた人工島の発電所として運転開始。発電出力は1基当たり60万㌔㍗で3号機まである。2号機は2019年4月から設備不具合で休止していた。今回、約40年経過した設備の老朽化や石油火力から原発などに電源をシフトする狙いで2号機を今年10月末、1号機を来年6月末に廃止。3号機も経年劣化が進んでおり、廃止を含めて検討していく。関電は今年7月、兵庫県の赤穂発電所を廃止しており、関電が営業運転する石油火力の発電所は御坊が最後となっている。
今後、関電は余った電力を蓄えて必要な時に供給できる蓄電所の建設を検討。建設場所は市街地を視野に入れており、現在、解体、撤去工事が進む藤田町藤井の旭化成株式会社和歌山工場の跡地(面積約2㌶)も候補地になる可能性がある。関電は全国的に蓄電所の建設を進めており、昨年12月には第1号となる紀の川市の蓄電所(出力4万8000㌔㍗)が稼働。岬町や札幌市でも建設を進め、28年の運転開始を目指している。御坊発電所は長年にわたり地域の雇用や税収など経済発展に貢献しており、関電は「今回の廃止の影響を緩和させるため、御坊市でのエネルギー関連事業を幅広く検討したい」と話している。発電所の3号機は当面稼働を続けるが、仮に廃止となれば面積35万平方㍍の広大な人工島の有効活用も課題となりそう。
廃止の発表を受けて宮﨑泉知事は「県はじめ関西圏の電力供給を長年に渡って支え、地域経済に大きな貢献を果たしてこられたことに感謝。他方、設備廃止による地域経済への影響を懸念しており、引き続き関西電力に対して具体的な取り組みを進めていただけるよう要望していく」。三浦源吾市長は「廃止は誠に残念。今後は関西電力や県と連携を密にし、知恵を出し合い、対話を重ねることで本市の未来につながる効果的な取り組みを全力で進めていく」とコメントしている。


