関西電力株式会社が御坊市塩屋町南塩屋の御坊火力発電所の1号機と2号機を廃止する方針を固めたことが25日、分かった。石油火力から原発などに電源をシフトし、脱炭素に向けた対応を急ぐのが狙い。廃止時期は来年6月頃になる見込みで、残りの3号機も廃止を含め検討。地域の雇用や経済発展に大きく貢献してきた発電所の縮小、閉鎖となれば地元関係者らに大きな衝撃となりそうだ。

日高港の南側に位置する御坊火力発電所

 関電は二酸化炭素を大量排出する石油や石炭を燃料とする発電所の廃止を順次進める半面、23年までに福井県内の3原発7基全てを再稼働させており、今年11月には同県美浜町で次世代原発の新設に向けた地質調査も始める計画。

 廃止の方針となった御坊火力発電所は御坊市議会の誘致決議を発端に1984年、日本で初めて外海(太平洋)に造られた人工島方式の発電所として運転開始。発電出力は1基当たり60万㌔㍗。これまで発電所建設工事やそれに伴う飲食などの経済波及効果をはじめ、稼働後は従業員数が多い時で170人にも上り、地元雇用や税収、電力供給などで地域の発展を支えている。一方で新燃料のオリマルジョンを使う御坊第二発電所の建設計画は05年、当時の電力需要の伸び悩み、省エネの進展などで中止された経緯があり、2号機は2019年4月から設備不具合で休止していた。9月1日現在の従業員数は90人。

 廃止の話を受けて県成長産業推進課は「関西電力は正式発表をしておらず、確定的なコメントはしづらいが、今後の雇用、地域経済への影響が心配され、関電の状況を注視していきたい」と話している。