日高川町三十井川地内で民間が運営する淡水魚のチョウザメ養殖が5年目を迎え、魚肉として出荷される状態にこぎつけた。29日には鐘巻のレストラン雲水(黒田量也代表)で刺身や焼き物などチョウザメを使った料理を試食し、事業者は「臭みがなくておいしい。町の特産品として売り出していければ」と手ごたえをつかんだ様子だった。


事業に取り組んでいるのは三十井川の谷久保浩二さん(51)と船津の清水達成さん(62)の2人。養殖場は谷久保さんの自宅近くにあり、日高川支流の三十井川から水を引いたコンクリートの水槽で飼育している。
清水さんが、谷久保さんが水槽で飼っていたコイを見て「チョウザメを養殖してみてはどうか」と提案したことがきっかけ。現在は4000~5000匹が養殖され、大きなチョウザメは1㍍程度にもなる。うち、魚肉として出荷できるようになったのは卵(キャビア)を持たないオス(3年以上)の約250匹で、出荷先は町内の料理店などを考えているという。
仕入れを検討している雲水で試食が行われ、事業者の谷久保さんや清水さんら4人が同店で調理された刺身、押し寿し、バター焼き、焼き物、から揚げ、せいろ蒸し、椀物の7品を試食した。
チョウザメは淡白で小骨がなく、美容と健康に効果があると言われるコラーゲンなどが含まれ、低脂肪で高タンパクの白身魚。参加者は出される料理を味わい、「身に弾力があり、臭みがまったくない。どの料理もおいしく食べられる」と高評価。調理した黒田さんも「今まで扱ったことのないような食材で、とてもおもしろい魚。捌きやすいし、捨てるところも少ない。今後はレシピなどを検討していきたい。まずは地元の皆さんにチョウザメのおいしさを知ってもらいたい」と話した。谷久保さんと清水さんの2人は「町の特産品として売り出していきたい。最終的にはチョウザメをふ化させることが目標」と意気込みを見せていた。
チョウザメが卵を持つまでには8年程度かかるため、高級食材のキャビアの出荷は早くても3年程度先となるという。


