任期満了に伴う印南町議会議員選挙は、告示まであと6日と迫っているが、定数12に対して立候補を表明しているのは11人で、初の定数割れの可能性が高まっている。

 現時点で名乗りを上げているのは現職10人、新人1人。29日には役場で立候補届け出書類の事前審査が行われたが、出席したのはこの11陣営だけだった。書類はホームページからもダウンロードできるため、新顔が来るか注目されたが、依然として低調ムード。

 町選挙管理委員会によると、合併して印南町が誕生して以来、定数割れの改選は一度もない。2000年以降の町議選をみると、01年は定数14に15人、05年は16人が出馬。定数12に削減した09年は15人、13年は13人といずれも選挙戦。17年は定数ちょうどで無投票、20年の補欠選挙は1に対して2人、前回の21年は16人と4人オーバーの激戦となった。今回は17年以来8年ぶりの無投票が濃厚だ。

 ただ、水面下では新人擁立を探る動きが複数あり、具体化すれば一気に選挙戦突入の可能性もあることから、予断を許さない状況となっている。町民の間では「県議補選や参院選と激しい選挙が続き、完全に死角に入って機運が盛り上がらなかったのか」「これだけ低調なら定数削減も検討する必要があるのでは」などの声が聞かれている。