先日、御坊広域青少年補導センター補導委員連絡協議会の研修大会が開かれ、公益財団法人県人権啓発センター講師で「いのちの講演家」として知られる海南市の岩崎順子さんが講演し、取材。岩崎さんは「子どもたちの本当の心はどこにあるのでしょう~心に寄り添う~」と題し、夫の死去や娘の闘病、息子の反抗期について体験談を語った。記事で書き切れなかったエピソードを含めてあらためて紹介したい。

 娘さんは小学校を卒業し、中学生になる直前の春休みごろ、突然体力が落ちるようになって通院、入学してすぐ入院することに。体重は42㌔から19㌔にまで減少。箸が重くて持ち上げられないほど筋力が落ち、歩けなくなって寝たきりになったという。闘病生活を送るなかで、数時間の外出許可が出た際、「自宅に帰りたい」と言うと思ったが、娘は「イズミヤ(スーパー)に行きたい」。おしゃれするためのヘアピンが欲しかったそう。その道中、開けた車の窓から病室には入らない風を感じて泣く娘に、「今を生きていることを感じた。息をしてくれているだけでありがとう。病気はいやだけど、病気だったからこそ真の母親になれたと思う」と振り返った。

 「つらいとき、ポジティブな言葉はしんどく感じた。ありがたかったのは『そうか、そうか』と寄り添い、見守ってくれる人。家や家族という、ホッとできる場所や人がない子がたくさんいる。その子らは答えやアドバイスを求めておらず、ありのままを受け入れることで自己肯定感が湧いてくる。つらい気持ちが分かるからこそ寄り添える。たった一人でも、心に寄り添ってくれる人がいれば」と岩崎さん。誰かの心に寄り添えるようになれれば、そう思った。(笑)