YouTubeのプロの料理人が紹介する、簡単に作れるレシピ動画を見ながら料理をすることが、たまにある。そんな料理で、味や香りの決め手としてよく使われるのがニンニクだが、その産地の一つに由良町があることは、全国的にはあまり知られていないだろう。
1960年代には、町に入ると「ニンニクの香りがする」と言われるほど盛んに栽培されていたが、安価な中国産の流通によって衰退。しかし、再び国産ニンニクへの注目が高まり、由良でも新たな生産が始まっている。そうした中、由良のニンニクが全国に広がろうとしており、きっかけは「イシイのミートボール」で知られる石井食品株式会社による商品開発だ。同社の人気シリーズ「地域と旬」の一環として、由良産ニンニクを使ったハンバーグが誕生したことは、大きな一歩といえる。
開発されたのは、和風醤油ソースとトマトソースの2種類の鶏肉ハンバーグ。5月には町内の小学生を対象にした試食会も行われ、子どもたちから好評を得たという。筆者も後日、別途送っていただいた試作品を味わったが、非常においしく、食品添加物を使用していないためか、加工食品にありがちな人工的な後味がなく、安心して食べられるのが印象的だった。
7月からのテスト販売で、本格販売する1種類を選定し、由良のニンニクが旬を迎える来年5月からの全国展開を目指している。香り高く力強いニンニクが町の誇りとして認知され、生産量の増加や雇用創出、そして地域への愛着へとつながっていくことを願いたい。ニンニクの香りが、日本中に由良の名を届ける日が来ることに期待したい。(城)


