
田植えシーズンを迎えていますが、このところ連日ニュースで取り上げられる米の問題。6月のテーマは「米」とします。
「和風は河谷いっぱいに吹く」(新潮文庫、「宮沢賢治詩集」所収)
農学校の教師でもあった宮沢賢治が、嵐で倒れた稲が起き上がった喜びを高らかにうたう詩をご紹介します。
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そうしてどうだ
今朝黄金の薔薇東はひらけ
雲ののろしはつぎつぎのぼり
高圧線もごろごろ鳴れば
澱んだ霧もはるかに翔けて
とうとう稲は起きた
まったくのいきもの
まったくの精巧な機械(略)
ああわれわれはこどものように
踊っても踊っても尚足りない
もうこの次に倒れても
稲は断じてまた起きる(略)
ああわれわれは曠野のなかに(略)
素朴な昔の神々のように
べんぶしてもべんぶしても足りない
※べんぶ=手を打って舞うこと


