大阪市の人工島・夢洲(ゆめしま)で開催されている2025年大阪・関西万博で9日から、和歌山ゾーンのコマーシャルウィークに日高町原谷の黒竹を守る会(金﨑昭仁会長)が出演中。国際的に注目される竹工芸家のインスタレーション(作品を含む空間)の前で産地を守る活動をプレゼン。建材や伝統工芸品の材料として重宝される希少な和の天然素材である特産品を世界に発信している。

万博では県が関西広域連合設置の関西パビリオン内に和歌山ゾーンを常設し、映像、ステージ、フードのコンテンツで自然、人、産業、文化といった魅力を発信。ステージコンテンツでは期間中、コマーシャルウィークとして、和歌山ゆかりの団体が地域の魅力をPRしている。
黒竹を守る会の出演は9日から14日まで一日3回。ブースには堺市の竹工芸家・4代田辺竹雲斎氏が循環を意識し、長さ2㍍の竹ひご2000本を編んで作った高さ4㍍を超える作品「無限」が展示されている。
関西パビリオンの入場者は一日平均4000~4500人、うち和歌山ブースには2500人が訪問。初日はほぼ満員の30~40人を前に金﨑会長(66)、メンバーで金﨑竹材店の金﨑弘昭専務(37)がプレゼンテーションした。
会を設立した経緯や歴史、現状と課題、23年度から3年間の県農業農村活性化支援モデル事業で行っている「耕作放棄地への黒竹植栽の取り組み」について説明。耕作放棄地を活用して特産の黒竹を栽培し、地元小学生に呼びかけて苗の植栽体験を実施したり、竹工芸家を招いて工芸品作りワークショップを開催したりしていることを話し、黒竹の保存とPR活動を紹介した。
弘昭さんは「黒竹のことを初日に聞いたところ、ほぼ全員が知りませんでした。万博で知ってもらえたことは大きく、出演は前向きでよかったと感じています」とにっこり。「衰退傾向の現状を知ってもらい、希少な竹の伝統産業を守り、後世につなげたいと立ち上がった会。ここにしかない自然のものを次世代につなげ、地場産業の再興のきっかけにしたい」と話している。


