
国内外のトップ選手がタイムを競うUCI(国際自転車競技連盟)公認の国際自転車ロードレース、第25回TOUR de 熊野(ツール・ド・熊野)が8日、印南町で初めて開催された。町内を一周する自然豊かな「かえる橋周回コース」を、最高速度・時速80㌔で疾走するトップ選手が真剣勝負を繰り広げ、沿道には町内全小中学生ら600人が応援に駆け付けるなど、まちを上げた一大イベントは大いに盛り上がった。
ツールド熊野は毎年古座川や太地など紀南で開催されているが、わかやま国体でロードレースが開催されたことや、紀中サイクルフェスタHUB参加者アンケートで印南町の熱意が高く評価されていることから、初めて紀南を飛び出して開催された。
海外7、国内12の19チーム(1チーム6人)が参戦。世界トップクラスの実力があり、なかなか見る機会のないイタリアの強豪チームの久しぶりの参加や、海外レースのチャンピオン、国内トップ選手が集う豪華な顔ぶれとなった。
役場前のスタート地点で開会セレモニーが行われ、角口賀敏実行委員長が「素晴らしいコースに感動した。日裏町長と手を取ってこれからも続けていきたい」とあいさつ。日裏勝己町長は「町民あげて歓迎します。世界トップレベルの走りを存分に楽しみましょう」、藁科恭平印南町実行委員長も「最高のパフォーマンスができるよう、1年かけて最高のロードコンディションにした」と胸を張った。
日裏町長の号砲で100人余りの選手がパレード走行に出発。ミニコースを回って役場前のスタート地点通過と同時にレースがスタート。1周約30分、下り坂では最高速度約80㌔、上りでも30~40㌔で走行する迫力のレースが展開され、沿道には小中学生、いなみこども園児、町民ほか多くのファンも集まり、うちわを振ったり、「頑張れー」と大きな声援を送っていた。自転車レースを初めて観戦したという切目小学校6年生の坂口七音君は「迫力があって、かっこよかった。自分たちが応援のぼりを作ったマトリックス(日本)が優勝してほしい」と話していた。
運営関係者は「小中学生も応援に来てくれ、すごく盛り上がって印南町の熱意に感激しました」と話していた。


