寄贈した食品乾燥機を前に左から橋本教頭、細川社長、谷支店長

 みなべ町晩稲の南紀梅干株式会社(細川覚栄社長)と三十三銀行田辺支店(谷竜太支店長)が21日、社会貢献活動の一環として、南部高校(丸山寛校長)に食品乾燥機1台を寄贈した。

 資金調達として同銀行の社会貢献型私募債「ともに、羽ばたく。」を利用した際、本来は銀行に支払う手数料の一部を社会に還元する取り組み。南紀梅干ではこれまでにも町内の小中学校に防犯カメラなどを寄贈してきた。

 食品乾燥機は約20万円。果物や野菜などを乾燥させる機械で、同校食と農園科がちょうど導入を考えていたという。贈呈式は同校で行われ、細川社長は「若い人の柔軟な発想で、これまで見たことのないような梅や農産物の加工品を生み出してもらえるとうれしい」と期待。橋本和旭教頭は「4年前から調理コースを創設し、今年2月のUME―1グルメ甲子園では本校の生徒が初優勝した。乾燥機を使って梅などを加工し、消費拡大や地域の新しい味を作っていきたい」と意気込んだ。谷支店長は「持続可能な社会づくりへ、これからもお客さんとともに取り組んできたい」とあいさつした。

 調理コース長の田上稚子教諭は「梅干しとだしで佃煮を作っているが、食品乾燥機を使って水分を飛ばし、ふりかけの商品化に挑戦したい。お菓子作りにも使えるし、料理の幅がすごく広がる」と感激していた。