和歌山病院前でアピールする参加者

 職員の賃金や職場環境の改善を求め、独立行政法人国立病院機構が運営する病院の看護師らでつくる全日本国立病労働組合(全医労)は13日、全国一斉にストライキを実施。県内では美浜町の和歌山病院でも行われた。

 全医労は24年度の賃金交渉で、昨年から機構本部と交渉を重ねたが、決裂したことから2月28日に2年ぶりのストを決行。またもゼロ回答だったことから2回目のストに踏み切った。

 和歌山病院では病院への進入路となる県道沿いで、全医労和歌山支部メンバーや同病院職員、地区労、日本医療労働組合連合会の関係者らが参加。看護体制に支障が出ないよう配慮の上、「大幅賃上げ」ののぼり、「働きに見合う賃金に」の横断幕、「患者さんによりそった医療・看護・介護がしたい」のプラカードを手にアピールした。

 全医労和歌山支部の高田悦子書記次長はマイクを手に「機構はコロナの補助金が余ったからと、職員の給料や古くなった病院の建て替えに使うことなく、国に628億円を返してしまいました。このような状態では職員も疲れ切ってしまい、働き続けることができません。なぜ看護師がこんなに足りていないのか、仕事内容と賃金が見合っていないことが一番の原因ではないか。医療の現場をよくしたい、いい看護を提供したい、そのために必要なこととして賃金アップを要求しています」と訴えていた。