先日、美浜町の役場で「いま(中央)公民館で老人クラブ初の男性の料理教室やってるで。ぜひ取材してみて」と言われた。詳しく聞くと、男性会員の食の自立やフレイル(健康な状態と要介護状態の中間の段階)予防を促そうと女性会員が発案。面白そうなので駆け付けた。着くと、町の職員が栄養指導を行っている最中。男性会員が血圧を下げるための生活習慣、減塩、おつまみを選ぶときやお酒を楽しく飲むためのポイントを聞いていた。調理実習では「小松菜の山椒炒め」「具だくさんみそ汁」「はんぺんのはさみ焼」に挑戦。普段は奥さま任せの人が多いようで、勉強になったのではないだろうか。
家事のなかには、単に「料理をする」「洗濯をする」「掃除をする」だけではなく、明確な名前がついていない「名もなき家事たち」が存在する。大手住宅総合メーカーの「名もなき家事」ランキングで1位は「裏返しに脱いだ衣類・丸まったままの靴下をひっくり返す作業」。2位は「脱ぎっぱなしのくつの片付け」、3位は「トイレットペーパーの補充・交換」、4位は「脱ぎっぱなしの服の片付け」、5位は「食事の献立を考える」、6位は「飲み終わったコップの片付け」、7位は「子どものおもちゃの片付け」、8位は「シャンプーや洗剤の補充・詰め替え」、9位は「ごみの分別・仕分け」、10位は「お風呂や洗面台の排水溝の掃除」だった。地味だが欠かせないものばかり。快適な暮らしを維持するために必要なものがたくさん並んでいる。
男性の育児や家事参加は年々増えていると言えど、年代にもよるし、皆が皆ではないが、協力止まりが多いのではないだろうか。ジェンダー平等を目指す社会のなか円満な家庭へ、名もなき家事を知ることから始めてみよう。(笑)