印南地内のハウス施設でウスイを収穫する清水代表

 JA紀州の主力品目の一つで、生産量日本一を誇るウスイエンドウの収穫、出荷がピークを迎えている。印南町印南のSHIMIZU FARM(清水ファーム)の清水章広代表(53)ではハウス約10㌃でブランドの「紀州うすい」を栽培。今年は収量、品質とも上々の出来で、「日高地方の特産をぜひ食べてほしい」とPRしている。

 JA紀州管内ではみなべ町を筆頭に印南町、御坊市、日高川町で栽培が盛ん。4市町合わせて生産者約620軒、約70㌶で栽培されている。生産量は鹿児島を抜いて和歌山県が日本一で、県内生産量の多くがJA紀州となっている。収穫は11月から始まり、6月まで続き、今の時期はハウス栽培が中心で、需要が高まる3月が毎年ピークとなる。出荷は京阪神が中心。

 紀州うすいはさやの中の実の数が多く、大きいのが特徴。豆ごはんや炊きものなどいろんな料理に使われ、ホクホクで甘い。鮮やかな緑色は料理の彩としても人気が高い。

 清水代表は父の代から30年以上ウスイエンドウを栽培し、JAに出荷している。露地栽培10㌃は昨年中に収穫を終え、1月からハウス栽培の収穫を始めた。大人の背丈よりも大きく、ネットに沿って伸びた枝にたくさんの実をつけており、収穫作業に追われている。収穫は4月中旬まで、気候によっては4月下旬まで続くといい「実の入りもよく、今年も品質がいい」と笑顔で話していた。

 JA紀州では「日本一のウスイエンドウをPRし、消費拡大に力を入れていきたい」と話している。