御坊市薗、日高看護専門学校(西森敬司学校長)の卒業式が4日に御坊市民文化会館大ホールで行われ、第9期生33人(女子22、男子11)が巣立った。

 33人の卒業生は一人ひとり順に舞台に上がり、3年間への思いのこもった表情で卒業証書を受け取った。西森学校長は式辞で「医療人としてそれぞれ目標を持ち、患者や家族には優しい気持ちで接して決して孤独な気持ちにさせず、痛みや悲しみに共感できる人になって。人間は一人では決して成長できない。周りの人を大事にして自分を高めてください」などとエールを送った。成績優秀で他の模範になったとして、出崎礼華さんと橋本真理さんに学校長賞が贈られた。

 在校生を代表して2年生の池田愛琉(なる)さんが、コロナ禍で制限された中も学校祭等にともに取り組んだ思い出、アドバイスをくれた言葉などを振り返り「この学校で培った知識と経験を胸に、夢に向かってはばたいてください」と送辞を述べた。出崎さんが答辞で、実習で受け持った患者をよく見て声かけしたことから交流が深まり喜んでもらえた経験を紹介し、「入院生活は治療の場であると同時に生活の場でもあるのだと実感しました」など多くの学びを得た3年間への思いを涙をあふれさせながら述べ、指導してくれた教員、お互いに励まし合った仲間や後輩、支えてくれた家族への感謝などを伝え「日高看護専門学校の学生であったことに誇りを持ち、看護について探求し続けることを誓います」と力強く決意を話した。最後にいきものがかりの「YELL」など卒業式の歌を、全員で思いを込めてうたった。