岩手県大船渡市の山林火災は4日も延焼が続き、焼失面積は約2000㌶以上。平成以降最大となっている。火災は2月26日午後に発生。地上での放水に加えてヘリコプターによる上空からの消火活動が続けられており、報道を通し、山林火災がひとたび起これば、甚大な被害につながる現実をあらためて突きつけられた。一刻も早い鎮火を願うばかりだ。

 日高地方での2024年中の火災発生件数は御坊市内14件、日高郡内30件の計44件。前年と比べて10件増加している。火災種別をみると、建物18件、林野1件、車両2件、その他23件。たき火が原因とみられる火災が多発している。

 焼却するのであれば周囲に燃えやすいものがないか確認し、風の強いときはやめるのは当たり前。山林やその付近は雑木や雑草という燃えやすいものが多く、火災が起こりやすいため、特に注意しよう。監視を必ず行った上で、火の粉が飛ばないよう少しずつ燃やすようにし、終わったあとは完全に消えたことを確認。また、火災とまぎらわしい火や煙が上がるため、消防署への申し出が求められている。

 1日から始まった春の火災予防運動。重点は①受託防火対策の推進②林野火災予防対策の推進③特定防火対象物等における防火安全対策の徹底④放火火災防止対策の推進⑤多数の者が集合する催しに対する火災予防指導等の徹底⑥乾燥時及び強風時の火災発生防止対策の推進――となっている。同時に山火事、車両火災の両予防運動も実施中。大船渡の山林火災は日高地方にとっても対岸の火事ではない。2024年度の全国統一防火標語は「守りたい 未来があるから 火の用心」。一人ひとりの意識の高揚、心がけが一番の防火である。(笑)