自動車メーカーのホンダと日産が昨年12月から経営統合の検討を進めてきたが、基本合意には至らず両者間の協議が打ち切られたようだ。資本力に勝るホンダが日産に対し、子会社化を提案。日産はこの案を受け入れることができずに破断となった。日産は9000人のリストラを発表するなど経営難と言われ、今後、どのような経営の立て直しをしていくのかが焦点となる。

 今回の協議が破談となった要因は両社の利害が一致しなかったことに尽きるだろう。以前から社風の違いが指摘されていたが、そのほかの理由の一つとして日産の「プライド」だったという報道もある。日産はスカイラインなどの名車を生産。国内メーカーの自動車販売台数でもホンダを上回っていたこともある。その日産にとってホンダの子会社になるという選択は受け入れ難かったのだろう。

 「プライド」という言葉の意味は「誇り」「自尊心」「自負心」など。「プライドを持って頑張る」という言い方もあるし、逆に「プライドを捨てて頑張る」とも使われる。どちらも同じような場面で用いられるが、プライドが過剰になると、間違いを認めることができず、他人の意見を受け入れにくくなる。逆にプライドを捨ててしまうと、自分自身の価値を認めることを否定する。プライドを持つことと捨てることのバランスが大切で、素直に吸収する姿勢を忘れず、それでいて自分の信念を守る。その柔軟さが成長や成功へとつながる。

 ホンダと日産の経営統合の決断は会社の将来を左右する。中国の自動車メーカーが急速に販売シェアを広げるなか、今後、日産の経営再建にはプライドを捨てる覚悟も必要になるのではないか。(雄)