
美浜町の県立みはま支援学校(岡潔校長)は30日、県の読書習慣づくり事業の一環で製作した本棚を、同町のボランティアグループ、うみまちリユース図書館(海谷一美会長)に贈った。
同事業は読書に親しむ環境を充実させることで人々に読書のすばらしさを再認識してもらうことが狙い。特別支援学校の生徒らが製作した本棚を施設や団体に提供している。
本棚は中学部の生徒5人が作った。紀州材を使用し、側面には糸ノコギリを使ってかたどった「MIHAMA」の文字や松、町のロゴが装飾されているほか、本の大きさに合わせて棚の高さを調節できるなど、生徒たちの工夫が詰まった本棚となった。
贈呈式は中央公民館で行われ、本棚を製作した3年生4人とリユース図書館のメンバー、県職員らが出席。生徒たちは「地域の皆さんにいつまでも長く使ってもらえたらうれしいです」とあいさつし、ボランティアの稲葉喜宣さん(73)は「皆さんが心を込めて作った本棚を末長く大切に使わせていただきます」と感謝した。本棚は同館に設置されている。
うみまちリユース図書館は不要になった本を活用し、町民の読書を推進する活動に取り組んでいる。町民から提供を受けた本を選別し、町内の3つの郵便局や公民館、接骨院、理髪店など15カ所にある本棚に設置。無料でだれでも手続きなしに借りられる。今年6月で活動開始から9年目に入り、これまで160家庭から5000冊を超える本が提供。各本棚には常時30~50冊が設置されている。