御坊市や県、商工会議所、観光協会、日高川漁協、地元区で組織する日高川かわまちづくり協議会は20日開かれ、日高川かわまちづくり施設整備基本計画が承認された。水辺を生かした地域のにぎわいを創出する取り組みで、県と市が藤田町内の日高川河川敷を整備し、スポーツや各種イベント、観光に活用。2028年度中の完成、供用開始を目指す。
かわまちづくりは、地域が持つ「資源」や地域の創意に富んだ「知恵」を生かし、地域活性化や観光振興などを目的に国土交通省が推進。日高川かわまちづくりプロジェクトについては23年5月、同省のかわまちづくり計画に登録され、基本計画案が練られていた。それによると、藤井の野口橋から吉田の野口新橋下流までの日高川河川敷面積5㌶が計画エリア。県が来年度から全体的な詳細設計を行い、早ければ今年10月から工事スタート。県が階段護岸や親水護岸、市が駐車場や遊歩道、アウトドアゾーン、トイレなどを順次整備していく。事業費は県、市合わせて5億4000万円程度の見込み。うちトイレは排水処理不要の循環式を採用し、太陽光パネルと蓄電池も付いた可搬式であるため、被災地支援などにも活用可能。1台3000万円を2台設置する。
計画エリアではすでにシクロクロス(オフロード自転車レース)が毎年行われており、今回の計画の完成でデイキャンプ・バーベキュー、四輪バギー、たき火体験イベント、サップ、カヌー、軽トラ市、教育旅行体験などの場として幅広い活用を目指していく。年間の利用者目標は4000人に設定。管理は市が行い、将来的には企業や団体への指定管理を考えている。