
7日夕方、日高町志賀で高齢女性が一人で住む民家から出火。火は通報から約30分後に鎮圧されたが、木造平屋建て約150平方㍍を全焼。消火中に家の中から助け出された女性も、搬送先の病院で死亡が確認された。強風注意報発令下、火は煙を上げて屋内を中心に焼き、現場は一時騒然。警察、消防が出火の原因を調べている。
現場はクエモニュメントから北へ約800㍍、久志(くし)地内の県道柏御坊線から東へ入ったところの上山成子さん(88)宅。午後5時31分ごろ、近くに住む人から「上山さん宅の窓から火が見える」と119番通報があった。
御坊署と日高広域消防、地元消防団合わせて22台、80人以上が出動し、懸命の消火、救出活動を展開。火は5時58分に鎮圧、7時36分に完全に消し止められ、上山さんも消火中に助け出されたが、心肺停止の状態で病院に運ばれ、その後、死亡が確認された。
上山さん宅は玄関の北側に台所、西側に和室があり、和室の燃え方がひどく、上山さんは台所東側の勝手口近くに倒れているところ発見。やけどをし、煙を吸っていたとみられており、今後、解剖して死因等を調べるという。
現場周辺は民家が点在し、上山さん宅の北側は山。延焼はなかったが、近くに住む60代の男性は「びっくりしました。火事だと聞いて、(もう一人の男性と)一緒に家に向かい、玄関を開けたのですが煙がすごく、火も大きくなって。庭のホースを引っ張っても届きませんでした」と悲痛な表情を浮かべていた。
御坊署と日高広域消防は合同で8日朝から現場を調査。出火原因を調べている。