正月準備を始める「事始め」に当たる13日朝、御坊市薗の小竹八幡神社(小竹伸和宮司)で氏子の自営業木村洪平さん(60)=御坊市薗=が恒例の大絵馬奉納を行った。
来年は乙巳(きのと・み)。木村さんは日本神話のヤマタノオロチをモチーフに、迫力あるヘビの絵を描いた。「古事記」を参考に、記述の通りに目と腹は赤く、全体のうろこの色は青大将をイメージして青緑色に仕上げ、「背中に木が生えている」との記述も忠実に再現。酒入りの瓶も一緒に描いている。
木村さんの奉納大絵馬は24作目。ちょうど干支が二周りする。当日は工作を担当した塩﨑建築代表の塩﨑弘直さん(62)、息子の真登さん(32)も参加し、小竹宮司の祈祷を受けて取り付けた。材料提供は御坊市名屋町の有限会社東岸建材店(東岸和則代表)。
木村さんは「蛇は脱皮することから、再生の象徴といわれます。私自身も今年が還暦で、来年は新たに暦が回り始める1年目。新たな年への想いを込めて描きました。皆様も新たな始まりを心していただければと思います」と話している。