先日、和歌山市で開催されたAIセミナーに参加し、情報番組「サンデー・ジャポン」にも出演したことがあるAIのスペシャリスト、チャエンさんから活用法を聞いた。

 AIの使い方でまず興味深かったのは会議などの議事録の作成。作ったことがある人はわかると思うが、かなりの時間と労力を費やす作業となる。だが、AIではまず会議中の音声を高い精度で文字起こししてくれる。人の名前などが間違っていることが多いが、それも手動で一つ一つ直さずとも、AIに指示することで一括に修正してくれる。さらに文字起こしした内容を基に、誰がどんな発言をしたのかを仕分けるとともに、会議で出た課題、解決方法、解決による影響など話し合った重要なポイントを項目別に整理し、見やすくしてくれるという。その作業が瞬時にできるということも大きなメリットで、チャエンさんによると会議終了後、すぐに議事録を作り会議出席者に送信することで相手からは速さと完成度の高さで信頼度が上がり、新たなビジネスチャンスにもつながるとのことだ。
 もう一つはメールの返信。事前にAIに指示する文章のテンプレートを作っておき、その中に届いたメールをコピー、ペーストし、返信に必要な情報を箇条書きで入れるだけで、返信メールの文章を作ってくれる。ビジネス用はもちろん、フランクな感じや絵文字入りも可能とのことだ。

 生成AIはまだまだこれから進化していくと話すチャエンさん。海外に比べて日本はかなり出遅れているようだが、今後はエクセルやパワーポイントなどと並んで必須スキルの一つになるとのこと。メールの返信など初歩的なところから導入してみたい。(城)