能登半島地震が発生してすぐ、ボランティアで支援に駆けつけたみなべ町の梅の郷救助隊(尾﨑剛通隊長)にお礼を伝えたいと、能登町住民課長兼災害廃棄物対策室長の小川勝則さん(56)がみなべ町を訪問。22日には、尾﨑さんの案内で役場に西本豊副町長を訪ね、継続的な支援に感謝を伝えた。
救助隊は発災から5日後の1月6日に出発。能登町で物資の仕分けなどを手伝い、当時、地域戦略推進室長だった小川さんと交流が生まれ、その後も電話等でつながりを深め、2月下旬から3月上旬にかけて、再び能登町で炊き出しなどを行った。
小川さんは発災直後から1カ月間有休を取り、「少しでも町民に寄り添った活動がしたい」との思いで仕事に情熱を燃やした型破りな職員。尾﨑さんとはいまも親交が続いており、今回も有休を取って個人的にみなべ町を訪れた。21日に救助隊員に直接お礼を述べ、救助隊と一緒に支援に参加した山本秀平町長(当時は町議)にも感謝の気持ちを伝えたいと、翌日に役場を訪問した。
山本町長は大阪出張のため会えなかったが、西本副町長とがっちり握手し、「尾﨑隊長たちがいち早く駆けつけてくれて、たくさんの支援をいただいた。みなべ町の梅干しもたくさんいただき、本当にありがとうございます」と感謝。当時、能登町で小川さんの下で働き、4月からは和歌山県の職員として関係人口増の取り組みをしている谷口聡さんも同行し、「カップ麺やアルファ米の毎日だったが、救助隊がちらし寿司や茶がゆと梅干しというみなべ町らしい炊き出しをしていただき、本当にありがたかった」と振り返った。
小川さんは、能登町では1万2000戸の家屋調査を行い、3180戸が解体見込みで、100班が月に300戸のペースで解体作業を進めていると説明し、「まだまだ復興は道半ば。継続的な支援は非常にありがたい」。西本副町長は「これからも支援を継続していきたい」と話し、尾﨑隊長は「一過性のボランティアで終わらず、交流を深めて継続支援していくのが梅の郷救助隊のやり方。これからも能登町を支援していく」と話していた。