日高町の内原小学校(芝﨑敏彰校長、児童315人)で長年にわたって子どもたちを見守り親しまれ、4年前に惜しまれつつ伐採された楠「なかよしの木」が、創立150周年記念でベンチに生まれ変わり、19日、お披露目された。
高さ約8㍍、太いところで直径1㍍以上あった同校のシンボルツリー。運動場の北東側に立っていたが、2020年に道路拡幅のため伐採され、志賀の有限会社玉置工務店(玉置真司代表取締役)に保管、座面や背もたれ部分に使って6基を作ってもらった。
この日、創立150周年記念で「祝150 内小」の人文字をドローン撮影した後、児童会役員で6年の梅田幹菜さん、中平結望さん、田中翔琉君、和田太良君が「なかよしの木ベンチ」に座ってにっこり。楠に登ったことがあるという田中君は「(なかよしの木が)帰ってきてくれてうれしい。座り心地もよかった。内原小はみんなで協力し合えるところがいいところ」と話し、芝﨑校長は「今まで大切にしてきた伝統を引き継ぎ、また新しいことにチャレンジし、歴史をつくっていってほしい」と話していた。
同校は1874年(明治7)、前身となる5つの村落小学校が創立。47年に内原西、内原東、原谷の3校、翌48年に内原東が内原本校、内原西が内原分校となり、60年に分校が廃校、萩原の現在地に校舎が新築移転された。72年に原谷と統合。昨年度の卒業証書は3833号を数える。