御坊市の関西電力御坊発電所で31日、同発電所と市消防本部、田辺海上保安部の3機関による総合防災訓練が行われ、合わせて約80人が参加。陸と海からの一斉放水で連携を確認した。
県中部を震源とする大地震が発生し、敷地内の送油管が破損して油が流出。その後の余震で船の停泊地やタンカーで火災が起きるとともに、活動中にけが人や海への転落者が出たとの想定で、油の流出では海上にオイルフェンスを張り、吸着マットや処理剤で対応した。陸上でけがをした人や海に落ちた人の救助も実践。船舶火災では巡視艇と消防、発電所自衛消防隊の高所放水車から放水し、本番さながらの活動で、防災力や連携の強化を図った。
講評で市消防の由良成幸署長は「防災体制の確立、強化には連携が必要不可欠。訓練の継続による消防力アップに期待する」、田辺海上保安部の杉山陽二郎部長は「今後も顔の見える状況をつくっておき、いざというときに連携が図れるようにしよう」と一層の協力を要請。御坊発電所の萬木勝敏所長は「陸と海それぞれのプロとの訓練は学ぶべきところが多い。さらに対応力を磨いていきたい」とあいさつした。