つい先日、スーパーで玉子を買おうとして、値段の高さに躊躇した。よく行くスーパーではなかったというのもあるが、価格の優等生といわれる玉子も全国的に値上がりが続いている。くしくも10月30日はたまごかけご飯の日という。たまごかけご飯の店もやむをえず値上げしたというニュースが報じられていた。夏の猛暑の影響のほか、円安によるエサ代の高騰、外食産業の「月見」シリーズで需要が増えたなどさまざまな要因があるようだ。玉子を扱う料理店や洋菓子店など、ほかの品物も値上がりしている中で経営は大変だろう。提供する側も消費する側も物価高は生活に大きな影響を与えている。
物の価値で決めるのはよくないが、高価な物ほど大事にする傾向がある。高価な食材となれば余さず料理に活用しようと思うのも人の心理。玉子に限らず、物価高で高騰する食材は、それこそもったいないの精神でロスなく使い切りたいもの。そういう意味では物価高を食品ロスを減らす一つのきっかけにするのも前向きでいい。同じく10月30日は食品ロス削減の日という。玉子という身近な食材の値上がりが、食品ロスを考える機会につながればいいなと思う。
さて、衆院選に有権者の審判が下った。何十年も前からいわれている政治とカネの問題は令和となった今回の選挙でもクローズアップされた。国を動かす国会議員の方々が、庶民とは金銭感覚が違うのは分からなくもない。多忙極める皆さんに庶民と同じ生活をしてほしいとも思わない。ただ、庶民の気持ちの分かる政治家であってほしい。我々庶民は毎日の生活に必死だ。そんな中でも、政治に関心を寄せるような、夢のある政策を打ち出す政治を。(片)