日高川で捕れたモクズガニを手に相台さん

 日高川で秋の味覚として知られるモクズガニ漁がシーズンを迎えている。

 日高地方では「ズンゴ」とも呼ばれ、漁はエサを入れた仕掛け籠を川底に沈めて捕まえる方法。

 高津尾でアユのオトリ販売や軽食レストラン「みちのく」の相台昌章さん(63)も8月15日の解禁から漁を始めた。エサを入れた仕掛け籠を近くの川に設置し、定期的に籠を引き上げている。27日は数匹の捕獲だったが、好条件となる増水時などには30匹以上入ることもあるという。

 大阪の会社を3年前に退職し帰郷した相台さんは、「子どもの頃もカニを捕った経験があります。その頃を思い出して楽しいです。食べてもおいしいですよ」と話していた。

 漁期は12月末まで。遊漁料が必要で、仕掛け籠1つにつき年券605円(1人5籠まで)。

 モクズガニは高級食材として知られる上海ガニの近縁。塩ゆでして食べるのが一般的で、旨味が強くカニ味噌が濃厚。酒の肴として人気がある。