御坊市野口に和歌山工場がある飲料水製造販売の株式会社アクオス(本社・堺市)が、災害などの備蓄に便利な「5年保存水」を開発、販売している。19日には市役所に500㍉㍑入り1800本を寄贈し、20日から2週間限定で、御坊市民を対象に割引販売も実施中。今月8日に南海トラフ地震臨時情報が発表され、各家庭での備蓄が再確認される中、地元還元のタイムリーなサービスとなっている。
5年保存水は保存性と密封性が高いパウチ形状の容器を使用しており、常温で5年間保存が可能。熊野古道(熊野山系)の天然水を使い、特殊な高度ろ過装置で不純物を徹底的にカット、防腐剤や添加物も不使用で安心して使える。また、専用の在庫管理アプリを使えば賞味期限や在庫数をアラームで通知し、家族の数に応じた管理ができ、フードロスを防ぐ。500㍉㍑入りは1個定価250円(税込み)で、市民を対象に30%割引の175円で提供。非常時には最低でも1人当たり1日3㍑の水が必要とされており、3日分の備蓄が1箱(500㍉㍑×18個)に入ったセット商品もある。アクオスホームページや和歌山工場で注文を受け付けている。問い合わせは℡0120―250―032まで。
寄贈式には吉本加津博代表取締役、北野高志和歌山工場長、兼城賢太配送事業部主任が出席し、御坊市出身でもある吉本氏は「災害時の一助になればと思います」。三浦源吾市長は「南海トラフ地震臨時情報が出たときには市内で水が売り切れる事態も発生しており、非常にありがたい。臨時情報の際に市役所で待機した職員用の備蓄も課題となっていた」と感謝した。今回の寄贈は山田勝人市議の紹介で話が進められた。