白浜町のアドベンチャーワールド(AW)と四川省の成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地では1994年から、ジャイアントパンダの共同繁殖研究を行っており、AWではこれまでに17頭のパンダを育成、中国に帰国した13頭のうち4頭のパンダが20頭以上の子孫をつくる、素晴らしい実績を残した。
パンダは中国特有の希少な動物であるため、中国政府は国際的なパンダ保護に取り組む一環として他国にパンダを貸し出している。そういったわけで、日本にいるパンダは中国から借り入れており、やがて中国に返還しなければならない。16頭の子どもをもうけたスーパーパパの永明も30歳となり、昨年2月、中国に返還され、AWにオスのパンダがいなくなった。
東京の上野動物園のパンダもそうだが、ぬいぐるみのように愛らしいパンダは人気者。筆者もアドベンチャーワールドでパンダを見たことがあるが、世界三大珍獣と言うレアさもさることながら、ふわふわの毛に覆われ目の周りや足が黒く体が白い、そんな愛着のある姿に癒やしを感じる。世界遺産に登録された高野・熊野をはじめとする癒しスポットが多い和歌山に、ぴったりの存在だと言えるだろう。
先日、四川省を訪問した岸本周平知事はパンダ借り入れの熱い思いを伝え、現地の関係者もその思いを受け止めたという。パンダ外交という言葉がある通り、今後、パンダが和歌山に来るかどうかは政府間の交渉も必要になってくる。今年9月、AWと四川省の基地が共同繁殖研究を始めて30周年を迎える。節目に際して、再びイクメンパンダが和歌山に来て、両国の一層の友好につながることを願う。(吉)