先日、みなべ町での梅の天日干し作業の様子を取材。作業中の農家の方のハウスに入れてもらった。塩漬けされ赤くなった梅がずらりと並べられ、ハウス一帯に広がる酸っぱい香りが食欲をそそられた。
梅の天日干し作業は「土用干し」ともいわれる。土用の丑の日のころに梅を外に出し始めるのでそのような表現をする。また、土用の丑の日に夏バテしないように「う」の付く食べ物を食べるとよく、その代表的なものは「うなぎ」。ほかには「梅干し」「きゅうり」なども推奨されている。
うなぎと梅干しは食べ合わせが悪い代表格として扱われていたが、うなぎのビタミンB1と梅干しのクエン酸の相乗効果でスタミナをつけるのにはうってつけだという。実はまったく体に問題はなく、むしろ理にかなっている。そこに箸休めのきゅうりで水分補給をすれば、夏を乗り切る最強のレシピといえそう。
個人的な話だが、昔はよくお弁当のご飯スペースの真ん中に梅干しを乗せて持っていっていた。時が経つにつれ、いつしか梅干しはかつお節やゆかりにとって代わられるようになってしまった。近年、日本の食卓の梅干し離れが深刻と話題になっている。梅干しは長らく米のベストパートナーとして確固たる地位を築いているが、実はさまざまな料理に使える。地元の料理研究会や有志らがSNS等で積極的に情報発信しており、梅干しは食卓のオールラウンドプレーヤーであることを知った。
ちなみに、7月30日は「梅干しの日」だった。梅干しを食べると難(7)が去る(30)という語呂合わせから来ている。みなべ町を取材している記者として、この日について無知だったのはとても悔やまれる。6月6日の梅の日とともに、心に留めておこうと思う。(鞘)

