第106回全国高校野球選手権和歌山大会は13から16日にかけて1、2回戦が行われ、本紙エリア勢は3校が初陣に臨み、日高、和歌山南陵がともに2、3回戦進出を決めた。日高は投打ががっちりかみあい粉河を粉砕。南陵は序盤のリードを守り切って紀北農芸に完封勝ちした。昨年ベスト8で旋風を巻き起こした南部龍神は和歌山東に5回コールド負けを喫した。
◇1回戦
粉河
000001000 1
00300200 × 5
日高
日高は3回、先頭の松山が右前打で出塁し、犠打で2進すると、山崎が左中間、続く佐藤は右中間を破る2者連続適時三塁打、さらに酒井も中前適時打。見事な集中打で試合の流れを呼び込んだ。6回には湯川、木村の適時打で2点を追加した。投げてはエース松山が13奪三振、3安打自責点ゼロの快投。強い雨の中で難しい立ち上がりを三者凡退に抑えてリズムに乗ると、ストレートとキレのある変化球でほんろう。6回には四球、暴投、内野ゴロ悪送球と無安打で1点献上したが、9回の無死二塁のピンチも連続三振と内野ゴロに打ち取った。
松山選手は「雨の影響もあって初回は思うような投球ができなかったが、打たせて取ることを意識し、最終回はギアを上げられた。次は立ち上がりから全力でいきたい」と話していた。
◇2回戦
南部龍神
00000 0
13132 10
和歌山東
(5回コールド)
南部龍神は打線が3安打と沈黙。初回2死から井口がセーフティーバントを決め、すぐさま二盗を成功させたが、増田が三振に切って取られ、先制機を逸した。3回には1死から敵失と酒井の左前打で一、二塁の好機をつくるも、あと一本が出ず、5回にも先頭の藤井が右前打で出塁したが、直後に併殺。和歌山東のエース左腕・前芝を打ち崩せず、1点が遠かった。守っては先発マウンドの西川が真っ向勝負も及ばず15安打10失点。シード校相手に力負けし、2年連続の初戦突破はならなかった。
◇2回戦
紀北農芸
000000000 0
21010000 × 4
和歌山南陵
南陵は初回、渡邊が右翼線三塁打、続く松下は左中間突破の適時三塁打で1点を先制し、内野ゴロ本塁野選で1点を追加した。2回には先頭の山塚が左翼に目の覚めるソロアーチ。4回には山塚の右越え二塁打と死球、内野ゴロ悪送球で1点を加えた。
投げてはエース松下が140㌔超のストレートを武器に要所を締めて8回を無四球で12奪三振。3回の2死三塁も投ゴロに打ち取り、6回以降は走者を出さなかった。最終回は山塚が3人でピシャリと締めた。
本塁打を含む3安打の活躍を見せた山塚虎大朗選手(3年)は「絶好調でした。ホームランは入ると思わなかった。最高です」と笑顔を見せていた。