パリオリンピックの前哨戦ともいえる、バレーボールのネイションズカップが熱かった。銀メダルを獲得した女子に続き、男子も快進撃。30日未明から早朝にかけて決勝戦が行われ、王者ポーランドを破ったフランスに惜しくも敗れ金メダルは逃したが、手に汗握る大接戦。大エース石川を柱に過去最強のメンバーがそろい、世界ランク2位の実力は本物。五輪も楽しみだ。仕事柄、日本代表選手一人ひとりに子どものころはどんな選手で、どんな思いでバレーに取り組んでいたのか、聞いてみたくなる。

 日高地方でもスポーツに打ち込む子どもたちを取材する機会がたくさんある。目標はと問いかけると、「全国大会出場」、「全国優勝」などとまっすぐな目で答えてくれる選手が本当に多い。目標を持つからこそしんどい練習もこなせられる、そんなスポーツ選手は多いだろう。夢や目標は自分を奮い立たせる原動力になる。そんな目標の一つが、競技によっては数年後、なくなってしまう。全国中学校体育大会(全中)が、2027年度から相撲や水泳など9競技が廃止されることが決まった。

 個人的には、子どもの目標を奪うことには反対だ。教員の負担軽減や少子化への対応が廃止の主な理由のようだが、全中をなくすことがどのように教員の負担軽減になるのかよく分からないし、何より全中を目標に頑張っている子どもたちの気持ちを考えるといたたまれない。それぞれの競技団体が代替の大会を開催してくれることを願うしかない。

 少子化だからこそ、子どもたちが目標を持てるスポーツ環境をどのように整えるか、大人が考えるときに来ている。(片)