巨大なしゅんせつ機で土砂を撤去していく

 由良町の由良川河口付近の海で24日、昨年6月の大雨の影響で堆積した土砂を撤去するしゅんせつ工事がスタートした。海の中を人が歩けるほど堆積しているところもあり、漁業関係者には大きな問題となっている。

 場所は網代の波止場と阿戸の海上自衛隊由良基地分遣隊の間の、由良川と由良湾が交わる場所。漁業関係者らによると幅約40㍍、長さ約150㍍にわたって3㍍程度の堆積があり、場所によっては水深が人の膝までの浅さになっているという。漁船のスクリューが接触し事故になる可能性もあり、県が「由良港港湾修繕工事」として取り掛かり、24日から撤去が始まった。

 2022年にも1000立方㍍をしゅんせつしたが、今回は昨年の大雨の影響で堆積量が多く、10倍の約1万立方㍍の撤去を予定している。工期は今年末までで、巨大なしゅんせつ機で土砂を取り除いては運ぶ作業を繰り返していく。

 紀州日高漁業協同組合由良浦支所の中野仁支所長は「土砂堆積によって過去には漁船の事故も起こっており、しゅんせつはありがたい」と話している。

 施工は和歌山市の株式会社第三港湾建設。