県高校文化連盟主催の第47回県高校将棋選手権夏季大会が和歌山市の南コミュニティーセンターで開かれ、団体戦で印南町印南の坂口陽大君(2年)がメンバーの田辺高校Aが優勝。8月1、2日に岐阜県高山市で開かれる全国大会(高校総合文化祭)出場切符を手にした。坂口君は4局のうち決勝を含む3局で勝利し、優勝に大きく貢献した。
団体戦は県内7校から17チームが参加し、トーナメントで全国出場権(優勝)を争った。
3人制で、田辺Aは坂口君のほか主将の宇杉秀平君(3年)と庄司陵馬君(2年)でエントリー。3人が同時に対局し、2勝以上で勝利。初戦は橋本、準々決勝は耐久をいずれも3―0で下し、準決勝の那賀には2―1、決勝の桐蔭戦も2―1で手に汗握る接戦を制した。
坂口君は準決勝の那賀戦で黒星を喫したものの、決勝では貴重な1勝をもぎとった。宇杉君は全勝だった。
3人とも飛車を定位置に据えて戦う「居飛車」が得意。居飛車にもたくさんの戦法があり、坂口君は上部からの攻撃に耐久力のある雁木(がんぎ)、宇杉君と庄司君は玉を右に移動して相手から攻められにくい右玉(うぎょく)が持ち味で、3人とも自分なりの将棋を指せたという。
個人戦では宇杉君が3位入賞。女子の部では同校の梅本若奈さん(1年)も4位で近畿出場権を獲得した。
いなみこども園に通っていたときに将棋と出会い、以来続けているという坂口君は「一つ負けたのが反省点ですが、自分なりの将棋ができたし、決勝で勝てたのがよかった。全国では一つでも多く勝てるように頑張ります」と闘志を燃やす。1年のときに個人戦で全国出場経験のある宇杉君は「全国では全勝して、決勝トーナメントに進みたい」、庄司君は「序盤の組み立てはよかったが、終盤の攻め方に課題があったので、全国で修正して決勝トーナメントに行きたい」と話していた。