御坊市長選から一夜明けた27日、一騎打ちの戦いを制した現職三浦源吾氏(62)が選挙事務所で2期目の抱負を語った。公約の1番目に掲げる「災害犠牲者ゼロ、市民の生命と財産を守る」をさらに充実、強化させるためソフト面の対策に重点を置く姿勢を示し、市内自主防災組織の組織率100%達成と個別避難計画の作成などに意欲をみせた。
2期目のマニフェストには「健康で明るく楽しく前向きに笑顔あふれるまちづくり」をテーマに防災対策、教育環境の充実、高齢者福祉、商工業振興、生活基盤整備など5本柱を掲げている。三浦氏は「全てが大切だが、市民の生命と財産を守ることを一番に考えたい。市内ではすでに避難タワーが3カ所に建設され、市庁舎の建設も終わり、ハード面での対策が整ってきている。今後はソフト面の充実が課題」と指摘。現在、71・3%となっている自主防組織の組織率の引き上げへ官民協働で取り組む考えだ。
学校の再編を含めた教育環境の整備については市内でも急速に進展する少子化、出生数の減少の状況を踏まえ、「小中学校はもちろん、幼稚園と保育所を含め、喫緊の課題として検討したい」とした。また、1期目はコロナ対応に追われたが、「三浦カラーというものは特に意識はしておらず、市民と一緒になってまちづくりを進めたい。市役所の内部的には職員からのボトムアップで施策を考えてきたが、今後はトップダウンも組み合わせ、施策にスピード感を持たせたい」と話した。
初の選挙戦については「街宣を通じて多くの市民の前でお話させていただけたことをうれしく思う」と振り返り、8519票、得票率88・7%という圧勝には「多くの支援をいただき感激するとともに、責任の重さを感じている。気を引き締めて頑張りたい」。投票率には「過去最低だったが、心配されていた50%以下は上回った。後援会の運動のおかげ」とした。
初登庁は30日午前9時から。花束贈呈などを予定している。