昨年4月施行の改正道路交通法で自転車に乗る全ての人に努力義務が課されたヘルメット着用。1年たち、ヘルメットをかぶって自転車に乗る人が増えたように思う。昨夏に警察庁がヘルメットの着用率を調べた結果は全国平均13・5%。和歌山県内の着用率は12・6%と、近畿では最も高いものの全国を下回っていた。

 昨年4月から12月までの全国の自転車事故死傷者の着用率が14・7%だったとネットニュースに出ていた。それらによると、全国で昨年一年間に発生した自転車事故の死傷者のヘルメット着用率は13・5%。1~3月の9%台から改正法施行後の4月は13・5%に上昇したが、5月以降はほぼ横ばいだった。年代別では9歳以下が37・9%で最も高く、次いで10代が19・1%。最も低かったのは20代の7・2%で、70代以上も1割を下回った。

 一方、県警のまとめによると、県内で昨年1年間に発生した自転車事故は219件(前年比1件減)、傷者207人(5人減)、死者5人(2人増)。日高地方では、御坊市と美浜町で各1件、傷者が1人ずつとなっている。死傷者全体のヘルメット着用率は11・8%。非着用者は頭部が致命傷となって死亡した割合が着用者の約2・4倍に上るといわれるなか、死者は全員が非着用だった。

 4日から15日まで行われた春の全国交通安全運動でも、「自転車・電動キックボード等利用時のヘルメット着用と交通ルールの順守」が重点の一つになっていた。努力義務で罰則がないと言えど、自転車乗用時の交通事故による被害を軽減するために重要なヘルメット。命を守るため、誰のためでもなく、自分のためにかぶってほしい。(笑)