ビニールハウス内の畑にコーヒーの苗木を植える道仙さん

日高川町川原河、道仙(どうせん)信也さん(39)は近畿地方で2例目となるコーヒーの栽培を始め、27日、中津川地内の畑に2年生の苗木50本を植えた。通常は赤道直下のブラジルや東南アジアのベトナムなどで生産されるが、岡山県の業者が開発した低温に強い品種を使用。順調に進めば来年の年明けごろから収穫できるという。

 2021年3月、大阪府柏原市から日高川町に移住。コーヒー好きが転じ、同町でコーヒーの栽培を決意した。以後、白浜町でコーヒー栽培に取り組んでいる青木孝尚さんからアドバイスを受けながら準備し、昨年9月から約300平方㍍の畑を造成し、ビーニールハウスを設置していた。

 順調に生育すれば、今年9月ごろから実を付け始め、来年1月から2月に赤く熟した果実が収穫できる。1年目は果実を乾燥させたコーヒーの生豆の状態で5㌔、成木となる5年目には100㌔の収量を目指す。販路については日高地方のコーヒーショップなどを考えているという。

 道仙さんは「大勢の人の協力で、苗木植えまで行うことができました。今後はコーヒー栽培についてのデータを取りながら農作業に取り組み、国内での栽培方法を確立させたい。国内コーヒーを和歌山の特産にするという夢に向けて取り組んでいきます」と話している。