自民党和歌山県連が主催した党青年局の会合後の懇親会に露出度の高い衣装を着た女性ダンサーを招いていたことが明るみになった。ダンサーは水着のような衣装を着て登場し、参加者の中には口移しで紙幣のチップを渡したり、体に触れたりしていたという。今回の企画を担当した県議はダンサーを呼んだ理由については、「多様性、ダイバーシティー(多様な人材を活用すること)」だったとし、「いろんな生き方、いろんな仕事、まだまだ政治の世界からも目の届いていないような部分があるのではないかという問題提起だった」と趣旨を説明したが、「不適切な会合であり、反省している」と釈明した。わざわざ懇親会でダンスのショーが行われなければならないのか、首をかしげる。個人それぞれに感じ方があると思うが、住民感覚と大きく離脱しているように感じる。

 この問題は国会でも取り上げられたし、インターネット上でも「言い訳がひどすぎる」「ダンサーでなく、風俗サービスではないか」などという書き込みもあり、世間から大きな批判を受けている。

 議員は選挙で選ばれた住民の代表。市民の意見や要望を反映させることに力を入れなければならない。主な役割としては予算の決定や決算の認定、条例の制定や改廃、契約の締結などの重要な事項を審議するが、その議員が住民の考えと大きくかけ離れていれば、その方向性が間違った方向に進んでしまう可能性もある。

 ダンスショーを企画した議員は責任をとる形で自民党を離党した。しかし、議員辞職は否定。住民感覚からすると、離党なのか、議員辞職すべきなのか。(雄)