関西電力職員(手前右)から説明を聞く会員

 日高川町文化協会(丸山初美会長)は8日、1918年(大正7)に建設された高津尾の高津尾発電所旧館を見学した。

 発電所は当時の和歌山水力電気株式会社(和歌山市)が建設し、現在は関西電力株式会社に引き継がれている。

 建屋はイギリスから輸入されたれんがを使用。「イギリス積み」といわれる方法で建築され、竣工から97年(平成9)まで79年間にわたって稼働した。その後、老朽化を理由に一時は取り壊しの方向で進められたが、地元から「地域のシンボル的な施設を残してもらいたい」という要望が上がり、現在はそのままの状態となっている。

 視察は町内研修の一環で実施。関西電力の職員から建物の概要などについて説明を受け、文化協会副会長の駒場敏男さんが時代背景などを紹介した。

 丸山会長は「歴史的価値が高い文化財。県の指定文化財として登録してもらうよう働きかけることを検討していきたい」と話している。