サッカー元日本代表で、ベルギー1部リーグのシントトロイデンのフォワード岡崎慎司選手が今季限りで引退する。ゴール前でのダイビングヘッドが代名詞、泥臭くゴールを狙うストライカーで、日本代表として歴代3位となる50得点を挙げた名選手。実はみなべ町に叔父さんが住んでいて、日高地方とゆかりが深い。

 筆者は十数年前、プライベートでみなべ町を訪れていた岡崎さんを直撃取材した。突然の訪問にも嫌な顔一つせず、質問に一つ一つ丁寧に答えてくれたのを今でもはっきり覚えている。当時、すでに日本代表でゴールを量産していたが、スターになる選手はプレーだけでなく、人柄も素晴らしいと実感した。長い間日本のサッカー界をリードしてくれた。お疲れ様でしたとまずはいいたい。

 岡崎選手に憧れた選手もたくさんいただろう。本紙協賛の日高新報杯少年サッカー大会は今年も、9、10の2日間、日高サッカー協会の皆さんや応援に駆けつけてくれた多くの保護者のおかげで盛況に開催できた。今年で第27回と歴史も長くなってきた。自身が小学生の時に今大会に参加し、今は各チームの監督やコーチを務めてくれている人もたくさんいる、今度は子どもが選手として参加しているので応援に来たという保護者もいて、嬉しい限り。

 選手は最後まであきらめない、ゴールを狙うプレーはもちろん、勝っても負けてもみんな、閉会式後は楽しそうな笑顔があふれていたのが印象的だった。勝敗も大事だが、それ以上に大切な仲間とのかけがえのない時間を楽しんでくれたならうれしい。人間性を育み、岡崎選手のような人へとつながっていく。   (片)